Research Project
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
不斉自己増殖触媒反応は、反応生成物自身が次の触媒として機能する「自己増殖」と、反応中に光学純度が向上する「反応時不斉増幅」の特徴を併せ持つ極めて珍しい触媒モデルである。しかし、そのシステムの一般化は困難であり、最初の報告から約30年、今も同様の報告例は無い。そこで本研究では、キラル認識・触媒部位として酸性ユニットを持つらせん高分子不斉触媒を開発し、らせん高分子に普遍的な現象である「誘起時不斉増幅」と、らせん誘起のキラル源(塩基)が反応生成物となる「自己誘起」現象を利用した“普遍的な不斉自己増幅触媒システム”の実現を目指す。