Research Project
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
本研究は,ラットにおけるワーキングメモリついて,中央実行系の機能や下位システムの構造の点から検討する。人間が持つワーキングメモリシステムの進化的起源の究明,および動物モデルを用いたワーキングメモリ機能の詳細な検討を可能にすることを目指す。ワーキングメモリの低容量や中央実行系の機能不全は学習障害等に関わっており,非行などの遠因となることも示唆されている。また,認知症等による記憶障害も,超高齢化社会において重要性を増している社会問題である。ラットにおけるワーキングメモリシステムの構造や機能をこれまでにない詳細な水準で解明することは,日本が直面する課題の解決に貢献できる研究に発展する可能性を持つ。