Research Project
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
神経細胞間の情報伝達は、動物の行動や学習・記憶の基盤となる重要なプロセスである。従来、神経細胞は膜電位依存的なオンオフ機構によって情報を伝達し、脱分極によって興奮した神経細胞では伝達物質の分泌が促進される一方で、過分極した細胞は休止状態にあり情報を伝達しない、と理解されてきた。これらの知見に対し、申請者は最近の研究から、過分極状態の神経細胞も情報伝達を積極的に行っていることを発見した。さらに、このプロセスでは既知の物質分泌系とは異なる機構が作動している可能性も見出した。本研究では「過分極状態の神経細胞における情報伝達メカニズム」を追究する。