Research Project
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
灰色かび病菌(Botrytis cinerea)は最も成功した多犯性の植物病原菌である。従来、多犯性は非特異的な感染機構によって成立すると考えられていたが、申請者らのこれまでの研究で、本菌は様々な植物由来のファイトアレキシンを識別し、それぞれに応答した異なる機能的な遺伝子群を発現する高度な感染機構を備えていることが明らかとなった。本研究では灰色かび病菌および他の多犯性菌を用いて、1)抗菌物質耐性化に関わる遺伝子群の機能、2)多犯性菌の抗菌物質認識機構および3)多犯性菌の進化機構を明らかにすることで、多犯性菌が発達させてきた高度な感染機構とその起源の解明を試みる。