Research Project
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
季節に応じて変化する環境への適応は生物にとって重要であり、繁殖や休眠といった生理応答には閾値以上の温度(臨界温度)が必要であることが知られている。しかし、季節適応における温度感知や臨界温度決定の仕組みは解明されていない。日本各地に生息するメダカは2℃の違いで繁殖の可否が決まる、鋭敏な温度感受性を示す。この温度感受性は地域集団間で異なり、青森県と岩手県由来のメダカ系統は性腺発達に必要な臨界温度に2℃の違いを示す。本研究では、この2系統のメダカの遺伝学的解析と遺伝子発現解析から見出した臨界温度の差異に関連する候補遺伝子の機能解析により、動物の季節適応における温度感知メカニズムの解明を目指す。