Research Project
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
造礁サンゴは沿岸海洋生態系の形成・維持に大きく寄与する重要な存在である。サンゴ骨格内は,波長700 nm以上の遠赤色光が豊富な一方で可視光に乏しい環境であり,藻類の生息には必ずしも適していない。しかし,骨格内にはアオサ藻綱をはじめとする多様な藻類が共生している。本研究ではサンゴ骨格内から遠赤色LED光のみで生育するアオサ藻綱藻類を網羅的に分離培養し,遠赤色光を光合成に利用する仕組みを明らかにする。また,特に遠赤色光を捕集するアンテナタンパク質複合体に着目しアオサ藻綱内における多様性や分布,獲得過程の解明を目指す。加えて,遠赤色光を利用する仕組みの生態学的意義を野外において評価する。