Research Project
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
固溶ナノ合金は,数種類の金属元素が原子レベルで均一に混合された構造を持つナノ粒子である。構成元素の組成制御により物理的,化学的性質を調節可能であるが,その物性を左右する組成やサイズの均一性制御は容易ではない。固溶ナノ合金の主流な合成プロセスである液相化学還元法においては,後続の粒子形成の環境を規定しうる初期過程として,金属イオン溶液と還元剤溶液の混合への理解が最も重要である。本研究では,液相合成プロセスにおいて逐次的および競争的に進行する溶液の混合,還元反応,核生成,粒子成長等の素過程のメカニズムを精緻に解明することで,生成する粒子の組成とサイズ分布を記述可能な工学的なモデルの構築を試みる。