Research Project
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
反芳香族化合物を用いた有機近赤外発光色素の創生を目指す。現在希土類錯体に代わる、有機近赤外発光色素が求められている。これまではπ電子系の拡張や、分子内ドナー・アクセプター構造の構築といった手法がとられてきた。申請者は設計指針として、反芳香族化合物が小さいHOMO-LUMOギャップを持つことに着目した。このギャップは、反芳香族性が強いほど狭くなることが期待され、反芳香族性の強い化合物では、より長波長での発光が観測されると考えられる。比較的安定な反芳香族化合物であるイソフロリンおよび類縁体を用いて、反芳香族性の強さによって近赤外吸収波長および近赤外発光波長を制御する、近赤外発光色素の創生を目指す。