Research Project
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
アルコール依存症は発症者やその家族のQOLを著しく低下させるが、治療薬は少なく根治可能でない。薬物依存の細胞内制御機構として、薬物誘発的な遺伝子発現制御因子の核―細胞質間移動とそれに伴うエピジェネティックな遺伝子発現制御が着目されている。また、核―細胞質間輸送を担うインポーチンα3はヒト遺伝子解析研究においてアルコール依存症を含む4つの精神疾患に関連していることが報告されており、インポーチンα3欠損マウスはアルコール関連行動に異常を示す。そこで本研究はインポーチンα3欠損マウスにおける核-細胞質間輸送の異常を明らかにすることで、アルコール依存形成に関与する新規の細胞内分子メカニズムを同定する。