Research Project
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
多細胞生物の器官発生には、個々の細胞が周囲の細胞との位置関係に応じて新規に細胞極性を生じることが重要である。本研究では双子葉モデル植物シロイヌナズナの側根原基形成初期過程に着目し、均一な細胞が並ぶ内鞘組織から側根原基形成に先立って決まった方向に細胞極性が生じる仕組みを明らかにすることを目的としている。これまでに、縦方向に隣接して側根原基のもととなる2つの内鞘細胞(側根創始細胞)で非対称分裂に先立って細胞の核がお互いに近づく際の核の寄り具合を定量的に評価する方法を確立した。今後はこれを用いた解析やレポーター解析によって側根創始細胞の核の「寄り」に重要な因子の解明を目指している。