Research Project
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
本研究は、インドネシア地方住民における、カフェや屋台などで展開される「非意図的な議論の場(現地語:ノンクロン)」における議論、とりわけ「政治のおしゃべり」に焦点を当てて調査、当地で政治素養の教育や涵養を通じた民意醸成がいかに行われているかを描き出す。本研究は、住民の日常文化であるノンクロンを、地域の草の根レベルの熟議の場として“政治文化資源”と規定し、地域ごとに異なるその資源のあり方に基づいて形成される民意形成の多様性を、地域間比較から明らかにし、これまで明確に描かれてこなかった「民意の胎動」を描く。