Research Project
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
強力にルイス酸性を抑制できる1,8-ジアミノナフタレン(dan)置換ホウ素化合物は,高い安定性を有する反面,反応性が極めて低下する.そのため,Ar-B(dan)を鈴木-宮浦クロスカップリング(SMC)に用いる際には,強塩基の使用が必須であった.この中,dan置換有機ホウ素反応剤(R-B(dan))が内包する光特性を実験・理論両面から解明し,励起によるホウ素のルイス酸性向上へと繋げることで,現状利用不可なB(dan)反応剤の弱塩基直接SMCを達成し,光励起クロスカップリングの新しい学理構築を目指す.