Research Project
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
核酸医薬の投与法は注射に限定されているが、本研究では安全性・低侵襲性・利便性に立脚した経皮投与法による核酸医薬の送達を目指す。しかし、皮膚の最外層に位置する角層は疎水性が高くバリア機能を持つため、親水性高分子の核酸医薬を浸透させることは非常に困難である。さらに、脳内送達への応用のためには、皮膚浸透後の核酸が全身循環血中に移行し、かつ薬物の脳内送達を著しく制限する「血液脳関門」を突破する必要がある。本研究ではこれらの課題を解決するために、経皮吸収促進性を有するイオン液体を用いて核酸医薬の油中分散型ナノ製剤を開発し、核酸医薬の経皮・細胞内送達を達成する。