Research Project
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
私たちは生きていくなかで、「善い」「悪い」といった道徳的術語を含む「人に親切にすることは善い」「嘘をつくことは悪い」といった道徳的判断を下している。この道徳的判断を下すということは、行為という道徳的実践と密接に関わっている。では、下された道徳的判断が真であるというとき、そのことで私たちは何をいっているのか。そもそも、道徳的判断について真偽を問うことは可能であろうか。本研究はメタ倫理学の観点からこれらの問題に取り組む。具体的には、S. ブラックバーンの準実在論に関する統合的研究を通して、道徳的判断に真理の概念を適用しうる可能性と、可能であればそれはいかなる真理概念であるかの探究を試みる。