Budget Amount *help |
¥5,070,000 (Direct Cost: ¥3,900,000、Indirect Cost: ¥1,170,000)
Fiscal Year 2015: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2014: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2013: ¥2,470,000 (Direct Cost: ¥1,900,000、Indirect Cost: ¥570,000)
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Outline of Annual Research Achievements |
1.PAI-1は血管内での線溶系抑制因子としての作用の他に、AngIIが強く作用する冠動脈血管壁での血管内皮細胞の維持及び血管壁基底膜を構成する細胞外マトリクスの維持に保護的な作用を発揮していることが以下の研究成果で明らかとなった。 PAI-1KOマウスに浸透圧ポンプでAngIIを2週間投与するモデルを作成すると、冠動脈破綻を高率に起こし、冠動脈壁の毛細血管周囲に出血を認め、心筋間質に炎症細胞浸潤を引き起こした。また大動脈弁周囲組織にも著しい出血を伴う炎症細胞浸潤を認め、時間経過と共に大動脈弁の線維化と班痕形成を認めた。一方正常マウスではAngII投与により冠動脈壁の出血や心筋間質への炎症細胞浸潤は極限られたものであり、大動脈弁周辺の変化も軽度であった。以上からPAI-1は血管周囲への出血や炎症細胞浸潤を抑制することで動脈硬化進展におけるプラーク破綻を抑制することが示唆された。 2.AngII投与による血管壁破綻の機序としてuPA亢進によるplasminogen-plasmin systemの活性化の結果MMPs (MMP-9,MMP-2)の活性亢進が細胞外マトリクスを分解することにより、冠動脈微小血管壁の基底膜を分解し心破裂を起こし易くしていることが以下の研究成果から示唆された。 正常マウス及びPAI-1KOマウスにAngIIを投与し、心筋細胞を採取しMMP 活性をzymographyで測定した。PAI-1KOマウスにAngIIを投与したモデルでは、正常マウスと比較しMMP活性が有意に増加していた。以上よりMMPs (MMP-9,MMP-2)活性の抑制が血管内皮の保護に関与し、動脈硬化の抑制や不安定プラーク破綻の抑制に強く関与していることが示唆された。
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