Netsの概念に基づく2光子レーザー顕微鏡を用いた壊死性腸炎の病態解明と治療戦略
Project/Area Number |
25462771
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Research Field |
Pediatric surgery
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Research Institution | Mie University |
Principal Investigator |
小池 勇樹 三重大学, 医学部附属病院, 助教 (10555551)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田中 光司 三重大学, 医学部附属病院, 講師 (10345986)
内田 恵一 三重大学, 医学部附属病院, 准教授 (30293781)
井上 幹大 三重大学, 医学部附属病院, 助教 (30422835)
楠 正人 三重大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (50192026)
溝口 明 三重大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (90181916)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2015-03-31
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Project Status |
Discontinued (Fiscal Year 2013)
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Budget Amount *help |
¥4,680,000 (Direct Cost: ¥3,600,000、Indirect Cost: ¥1,080,000)
Fiscal Year 2015: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
Fiscal Year 2014: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
Fiscal Year 2013: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
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Keywords | 壊死性腸炎 / 二光子レーザー顕微鏡 / Post capillary venule / in vivo / 微小循環不全 |
Research Abstract |
本研究では、第一にNECモデルの作成・観察を行う予定とした。まず、LPSの投与による生体内の変化を確認するため、腹腔内に致死量のLPSを注入し、経時的にGFPマウスの盲腸壁の微小循環を観察した。2光子レーザー顕微鏡の深部イメージの獲得という利点を活かして、同一個体で、盲腸壁の漿膜面から粘膜面までを同時間帯で観察するというユニークな方法で観察・記録(動画・静止画)と解析を行った。 LPS投与により、急性期には、毛細血管還流後のPost capillary venuleにおいてのみ、白血球・血小板・血管内皮による相互作用でこれらの複合体が形成されていくことが判明したが、同一個体の同時間帯における毛細血管レベルでは、これらの複合体形成は全く認められなかった。さらに同Post capillary venuleにおける白血球のローリング数やローリングスピード、同血管レベルにおける血流速度や血管壁に与えるShear forceなどについても測定を行い、毛細血管レベルよりもPost capillary venuleにおいて、より早期にダイナミックな変化が発生していることが判明した。同成果は現在、論文投稿中である。 今後、NECモデルにおいてLPS投与だけでなく、低酸素暴露を二光子レーザー顕微鏡での観察中に行うことにより、腸管壁内の微小血管において、微小血栓の形成や微小循環不全の発生過程をリアルタイムに評価する予定である。またNETs形成領域に露出・放出された物質(ヒストン/HMGB1/NOなど)について特異的蛍光抗体を用いて、リアルタイムに同定し定量化を行う予定である。さらにNECにおける薬剤等の治療効果だけでなく予防効果をも、分子レベルの解析だけでなくリアルタイムなin vivo解析と合わせることで、より信頼性の高い薬剤効果判定を可能とする予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
現在、NECモデルとしては、LPS投与のみの観察・記録・解析を進めている状態である。ここまでの実験遂行状況はおおむね順調である。 今後は、LPS投与に、さらに低酸素暴露などの侵襲を追加することで、より臨床的な壊死性腸炎モデルに近似させていく必要があること、またそのためには動物モデルをGFPマウスからGFPラット新生児へ移行していく必要があり、これらの準備を進めている段階である。
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Strategy for Future Research Activity |
今後、NECモデルにおいてLPS投与だけでなく、低酸素暴露を二光子レーザー顕微鏡での観察中に行うことにより、腸管壁内の微小血管において、微小血栓の形成や微小循環不全の発生過程をリアルタイムに評価する予定である。またNETs形成領域に露出・放出された物質(ヒストン/HMGB1/NOなど)について特異的蛍光抗体を用いて、リアルタイムに同定し定量化を行う予定である。さらにNECにおける薬剤等の治療効果だけでなく予防効果をも、分子レベルの解析だけでなくリアルタイムなin vivo解析と合わせることで、より信頼性の高い薬剤効果判定を可能とする予定である。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
これまでの実験系は、動物実験メインで遂行しており、当初の予定よりも費用が安く抑えられたため、次年度使用額が生じた。 今後、実験系の中で、NETs形成領域に露出・放出された物質(ヒストン/HMGB1/NOなど)に対する特異的蛍光抗体の購入費用に充当する予定である。
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Report
(1 results)
Research Products
(2 results)