Research Project
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
本研究では、外科処置を必要としない新規の顎関節OAモデルである、ヨード酢酸(Iodoacetic Acid Mono: IAM)誘発ラット顎関節OAモデルを作製し、これと滑膜由来間葉系幹細胞(滑膜由来MSC)を用いた下顎頭軟骨の再生法について検討することを目的とした。平成25年度では滑膜由来MSCの軟骨分化におけるSZP(Superficial zone protein)発現の解析、および、コラーゲン-ヒアルロン酸混合ゲルを用いた滑膜由来MSCの軟骨分化誘導についての検討、さらに、ラットIAM顎関節OAモデルの作製を行う計画であった。上記の計画に沿って、まず滑膜由来MSCの軟骨分化におけるSZP発現について検討を行った。滑膜由来MSCの軟骨分化を行うには、ペレット培養(三次元培養)が必要であり、その手技は困難を極めた。培養途中で壊死するものも多く、培養に用いる試薬に関して再検討を行う必要があった。改善を加えて検討を行い、比較的安定した分化誘導が認められるようになったところである。