少数人工原子による人工原子格子のスピン相関と環境との相互作用
Project/Area Number |
25871126
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Research Field |
Condensed matter physics I
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Research Institution | Institute of Physical and Chemical Research |
Principal Investigator |
天羽 真一 国立研究開発法人理化学研究所, 創発物性科学研究センター, 研究員 (90587924)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Project Status |
Discontinued (Fiscal Year 2015)
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Budget Amount *help |
¥4,550,000 (Direct Cost: ¥3,500,000、Indirect Cost: ¥1,050,000)
Fiscal Year 2015: ¥520,000 (Direct Cost: ¥400,000、Indirect Cost: ¥120,000)
Fiscal Year 2014: ¥1,820,000 (Direct Cost: ¥1,400,000、Indirect Cost: ¥420,000)
Fiscal Year 2013: ¥2,210,000 (Direct Cost: ¥1,700,000、Indirect Cost: ¥510,000)
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Keywords | 量子ドット / 量子ホール効果 / 量子デバイス / 電子スピン / スピン相関 / 電気伝導特性 / 半導体 / 核スピン / 量子情報 / 量子シュミレーション / 低温 / 量子ビット |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究課題においては、量子ドット・量子ホール系などの厳密に制御できる系を用い、少数~多数の量子ドットの結合系、2次元電子ガスにおける結合系を実現する。その結合系において、量子力学的な結合によって生じる特徴的な電気伝導や電子状態の解明を目指す。また、その量子力学的な結合系における、電子スピンと核スピンの相互作用や電子の干渉性のフォノンの影響などの環境との相互作用の解明を目標とする。 研究期間に得られた主な成果は以下の通りである。 (1) 2つの量子ドットを結合させた2重量子ドットにおいて、電子が1個ずつ、2つの量子ドットを量子力学的に共鳴して流れるトンネル電流を測定し、その磁場依存性を調べた。高バイアス条件下で、フォノンが介在すると思われるトンネル電流を確認した。そのトンネル電流の磁場依存性には干渉性の寄与が期待される強度の変化が確認できた。 (2)2重量子ドットにおいて、3電子が寄与するパウリの排他率に起因した電流閉塞と、その磁場による解除を確認した。解除される磁場の値は、寄与する状態のエネルギー差を反映し、解除の現れ方には、2つの量子ドット間、或は、量子ドット内の核スピンの揺らぎに差を反映していることを示唆する結果が得られた。 (3) 縦型2重量子ドットを並列に並べることによって、縦結合・横結合を持つ縦型4重量子ドットの作製を行った。低温において、電気伝導の測定を行い、Stability diagramと少数電子状態が実現できていることを確認した。 (3) 3つの量子井戸が結合した量子ホール状態を実現し、ν=2,3,4の状態について調べた。縦抵抗の変化は、ランダウ準位の準位交差やスピン状態の変化を反映していることが分かった。ν=2量子ホール状態では、そのスピン状態に応じて、核スピン偏極に起因した縦抵抗の変化を確認することに成功した。
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Report
(3 results)
Research Products
(13 results)