Research Project
Grant-in-Aid for Research Activity Start-up
本研究の目的は,1)身体の生理的特性と2)食事摂取パターンがそれぞれ基質利用に及ぼす影響を明らかにし,最終的にはそれらの影響を包括的に検討することで,個人の特性にあわせた肥満・糖尿病予防のための食事摂取法の可能性を探ることであり,以下の研究課題を設けた.課題1:家族に糖尿病既往歴を持つ対象者,もしくは一般成人男性において,基質利用量に違いがあるか,一過性(1食)の食事負荷試験や1日中(3食)摂取した時の1日の基質利用バランスに影響を及ぼすか検討する.課題2:1食毎に変化する栄養素組成および朝食の栄養素組成が1日の基質利用量に及ぼす影響を調査する.課題3:研究課題1で推定した個人の代謝特性と食事の摂取パターンの包括的検討をおこなう.本研究では,健康な若年男性計14名(脱落者2名を含まず)において,①3食普通食試行②高糖質朝食・高脂質昼食・高糖質夕食(高糖質朝食)試行,③高脂質朝食・高糖質昼食・高糖質夕食(高脂質朝食)試行,の3試行における基質利用量を,ヒューマンカロリメーターを用いたランダム化クロスオーバー試験にて評価した.各研究課題の検討結果概要は次の通り.基質利用量はRQで示した.課題1:3食普通食試行において,家族に糖尿病既往歴をもつ対象者と一般対象者における1日のRQに有意な差が見られ,一般対象者が低値を示した.課題2:3試行の1日のRQには,有意な差が見られず,1食毎に変化する栄養素組成が1日のRQに及ぼす影響は少ない可能性が示唆された.一方,朝食の栄養素組成は,1日のRQと有意ではないが正の弱い関係が見られ(危険率=0.07),朝食に脂質を多く摂ると1日当たりでも脂質を多く利用する可能性が窺えた.課題3:3食普通食試行では,1日のRQに有意な差が見られたが,高脂質朝食施行においては,1日のRQは有意な差が見られなくなったため,群間の影響が減弱したと考えられる.
26年度が最終年度であるため、記入しない。
All 2014
All Presentation (1 results) (of which Invited: 1 results)