Research Project
Grant-in-Aid for Research Activity Start-up
【目的】我々は、子宮性不妊女性が妊孕能を獲得するための手段として、「子宮移植」という新たな生殖補助医療技術を発案し、その臨床応用を見据えて、カニクイザルを用いて手術手技の確立を目指している。これまでにカニクイザルでの子宮自家移植手術を確立させているが、本年度より実験施設を変更したために、変更後の施設での手術にまつわる環境整備(実験器具、検査器具、薬剤、麻酔管理など)を行うことを第1の目的とし、当初の予定の同種移植ではなく、自家移植手術を行った。【方法】事前に自己血貯血を行った1匹のカニクイザルにおいて、子宮を一度摘出し、backtableにおいて臓器保護液を子宮に灌流させ、その後に同所性に子宮を移植した。基本的な手術手技はこれまでに行ってきた方法と同様に行った。血管吻合に関しては、静脈系は卵巣静脈を外腸骨静脈に端側吻合を行った点がこれまでとの変更点である。手術に纏わる環境整備の確認を研究協力者及び動物施設技術員と確認した。【結果】自己血は55c貯血することが可能であった。麻酔機器の設定及び挿管が一時困難となり時間を要したが、最終的には麻酔可能であった。手術中は手術にあたり鉗子等の手術器具の準備が不十分である場面もあった。血管吻合では静脈吻合が、外腸骨静脈がヒトより骨盤深くに走行することより、難しい手技となった。血管吻合後、ICG蛍光造影で子宮への十分な血流が観察された。手術時間は11時間17分であり、手術手技は順調に終えることができた。しかしながら、閉腹時に子宮周囲より出血傾向をきたし、閉腹後に徐脈をきたしたため、安楽死の処置を行った。原因として、術中のへスパンダーの過量投与による出血傾向と考えられた。【結論】新しい実験施設での手術にまつわる環境整備において、さらなる準備が必要と考えられた。また、静脈吻合においては、外腸骨静脈と卵巣静脈への端側吻合は骨盤深くでの操作となり技術を要した。
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
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