離散型生産システムにおける処理時間の遅延リスクの評価方法の開発
Project/Area Number |
25919007
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Scientists
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
工学Ⅱ-B(情報系)
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Research Institution | University of Miyazaki |
Principal Investigator |
高塚 佳代子 宮崎大学, 工学部, 技術職員
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2014-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2013)
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Budget Amount *help |
¥500,000 (Direct Cost: ¥500,000)
Fiscal Year 2013: ¥500,000 (Direct Cost: ¥500,000)
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Keywords | 離散型生産システム / QE( : Quantifier elimination) / PERT |
Research Abstract |
本研究では、システムの操作遅延の許容限界を評価する問題を、PERTのクリティカルパスに着目して求める方法と、計算機代数QE( : Quantifier elimination)を用いて制御仕様の集合が定める実行可能領域に着目して求める方法の2つについて提案することを目的とした。 まず、PERTのクリティカルパスに着目した方法としては、生産システムにおける製品の処理順序をPERTネットワークを用いて表し、それをもとに処理完了時刻の確率密度関数を評価するという既存手法に対し、次の3種類の問題(扱いにくさ)、即ち、(1)実行中の非決定性によりクリティカルパスが変化する、(2)分布関数の型が指数分布に限定されない、(3)ネットワーク構造が大規模、にも対応できるようにするための拡張を行った。更に、実行中の状況変化により「適切な処理手順」が頻々と変わるため、処理順序を表す(PERTの)ネットワーク構造を実行前に予め定めることが簡単ではないケースにも本評価方法を適用するための方法を示した。 一方、QEを用いる方法に関しては、まず、本問題を最適化問題として捉えるようにし、このような最適化問題をQEで解くための方法を示した。また、QEの実行結果の直感的な理解を助ける方法として、実行可能領域となる多次元多面体上の幾つかの頂点や、実行可能領域を包含する多次元矩形領域を求める方法を提案した。また、QEの実行結果に基づき、納期の遅延リスクを評価する方法と、その評価に基づく感度解析、及び、納期の遅延リスクが生じないためのバウンダリを求める方法を示した。更に、現実的なバッチ式化学プラントを適用例とし、QEの実行結果を解析した。その結果、QEの実行結果が持つ各制約条件式は、いずれも、この種の対象の振る舞いに対する本質的制約である「クリティカルパスと成り得る実行パスに対する制約条件」に対応付けられるということを示した。
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Report
(1 results)
Research Products
(4 results)