Project/Area Number |
25931034
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Scientists
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
臨床医学
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Research Institution | Yamaguchi University |
Principal Investigator |
西岡 光昭 山口大学, 医学部附属病院, 臨床検査技師
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2014-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2013)
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Budget Amount *help |
¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 2013: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
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Keywords | Wnt11 / LGR5 / TROY |
Research Abstract |
研究目的 これまでの研究では、Wnt11の発現増加が大腸癌の進展に関与していることを明らかにした。そこで本研究では、HCT-116細胞(大腸癌細胞株)より作製したWnt11過剰発現細胞をヌードマウスに皮下移入し、腫瘍形成実験を行う。その腫瘍組織から発現量の変動するターゲツトを同定し、新規バイオマーカーとしての有用性について研究を行った。 研究方法 以下の方法で研究を行った。 1) Wnt11過剰発現細胞とMock細胞をヌードマウスに皮下移入した後、形成された腫瘍組織から抽出したmRNAを用い、Wnt経路関連遺伝子群のmRNA発現量を測定し、Wnt11過剰発現細胞とMock細胞で変化のあった遺伝子を検索した。 2) 7種類のヒト大腸癌細胞株から1)で候補に挙がった遺伝子のmRNA発現量を測定した。 3) 41例の大腸癌患者の大腸腫瘍部と非腫瘍部から抽出したmRNAより1)及び2)で候補に挙がった遺伝子の発現量を検討した。 研究成果 ヌードマウスを用いた腫瘍形成実験において、Wnt11過剰発現細胞とMock細胞から形成された腫瘍組織の発現量の比較からR-spondin 2、LGR5、TROYの3つの遺伝子で変化が認められた。また7種類のヒト大腸癌細胞株による上記3つの遺伝子の発現量を確認したところ、LGR5とTROYの発現量が7株中4株で高い傾向を示していた。更に臨床検体を用いて大腸腫瘍部と非腫瘍部から抽出したmRNAよりLGR5とTROYの遺伝子の発現量を比較したところ、2つの遺伝子とも非腫瘍部に比べ腫瘍部で有意に高発現していた(p<0.0001)。これらの結果からLGR5とTROYは大腸癌における新規バイオマーカーとしての可能性が示唆された。
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