Research Project
Grant-in-Aid for Scientific Research (A)
近年、気候変動の影響などにより落雷件数が増加傾向にあり、IT化が進む現代社会においては、落雷による被害も深刻化している。そのため、落雷予測技術の高度化が急務となっている。雷に関する研究は長い歴史を有するが、雷放電の物理機構には未解明の課題が多く、予測の難しさの一因となっている。特に、雷雲内部の状態を超近距離で観測することは、測定器の被雷や雲による視野遮蔽といった課題により困難である。本研究では、雷雲の雲底より高い標高を持つ富士山頂を観測拠点とすることで、これらの障害を克服し、落雷の超直近観測を実現する。得られたデータをもとに、雷の基本メカニズム解明と、新たな雷放電予測技術の基盤構築を目指す。