Research Project
Grant-in-Aid for Scientific Research (A)
転写活性化部位において適切なDNA二重鎖切断修復を行うことで染色体転座などのゲノム異常を阻止することが明らかとなってきた。当研究では、細胞内で最も活発なRNAポリメラーゼI複合体がDNA二重鎖切断修復とカップリングする機序について、液―液相分離を介して核小体に形成される「相」のストレス誘導性の「置換」という独自の切り口から解明する。ヒトではリボソームDNAは5本のアクロセントリック染色体上に存在し、これらの染色体の異常は、染色体異常症やがんのドライバー転座に見られる。転写-修復カップリングがアクロセントリック染色体の異常を阻止する機構を解明することで、疾患の根源的な発症機序の解明を目指す。