Research Project
Grant-in-Aid for Scientific Research (A)
近年、ゲノム解析技術の向上により自然選択の原理は個体を構成する細胞へと応用され、がんへの細胞進化の過程で陽性選択を受ける遺伝子変異についての研究が急速に発展した。一方、陰性選択について、CRISPR/Cas9などのゲノム編集技術を用いた研究が進んだが、その知見は生体組織内の環境因子が考慮されていないin vitro環境における陰性選択に限定されており、進化において環境因子が果たす役割を考慮すれば不十分と言わざるを得ない。本研究では、ヒトがんのゲノム情報を用いた陰性選択遺伝子の網羅的同定を試み、生体組織環境におけるがん細胞の陰性選択メカニズムの全貌を解明する。