Research Project
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
バーチ・スウィンナートン-ダイアー(BSD) 予想は、7つのミレニアム懸賞問題の1つであり、現代数学で最も重要かつ挑戦的な未解決問題の1つである。この予想は楕円曲線に関するものである。楕円曲線は暗号技術において安全な通信を支えている。岩澤理論は、この予想を研究するための非常に強力な方法であり、BSD公式に現れるテイト・シャファレヴィッチ群と複素L関数を結びつける。本研究では、申請者が岩澤理論で開発した新手法を適用し、広範な楕円曲線とアーベル多様体に対してBSD予想に貢献することを目指す。さらにこの理論を高次代数群の保型表現へ一般化する基盤を築き、非可換類体論の発展に向けた重要な一歩を踏み出す。