Research Project
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
気液界面に存在する有機分子の化学反応の中には、同じ分子種で同じ反応であるにもかかわらず気相や液相中とは反応経路や反応速度が著しく異なる例が発見されている。近年の実験技術の発達により、気液界面の分子構造や反応速度に関する実験研究が急速に進展したが、気液界面の特異な反応メカニズムを解明するには至っていない。本研究では、共鳴多光子イオン化法を利用することで、液体有機物界面の光分解反応に伴う脱離生成分子の並進・振動・回転温度の定量測定に挑戦する。これにより気液界面の光化学反応におけるエネルギー分配を解明する。また、並進・回転温度の脱離角依存を測定することで、界面分子の遷移状態構造を明らかにする。