Research Project
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
皮膚真菌症の原因菌であるSporothrix schenckiiは、30℃付近では菌糸型の細胞形態を示すのに対し、37℃付近では酵母型の細胞形態を示す。この性質は本菌による真菌症の重症化において重要である。すなわち、皮膚外傷部から宿主に侵入する際には菌糸型形態をとることで、宿主細胞を侵襲しながら増殖する。その一方で、宿主体内では酵母型形態に変化することでリンパ液や血流に乗って全身に移動することが可能になる。しかしながら、本菌の温度依存的な形態変化に関わる因子はほとんど解明されていない。本研究では、形態変化に重要な遺伝子の機能同定を行うことで、温度依存的な形態変化の分子機構を明らかにする。