Research Project
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
養豚現場において、ロタウイルスは幼若豚に激しい下痢を引き起こすが、農場に広く浸潤しているため、その清浄化は困難である。申請者が実施した調査では、下痢の有無に関わらず約95%の子豚がロタウイルスに感染し、常在化していることが明らかとなった。これにより、ロタウイルス感染においては、ウイルスを排除するよりも、不顕性感染状態を維持することが重要であると考えた。興味深いことに、不顕性感染豚の腸内細菌環境では、乳酸菌が優勢となると共に、ポリアミン類が高濃度で検出された。このことから、本研究でこれらの相互関係を証明し、養豚業における課題解決から生産性の向上に貢献することを目的とする。