Research Project
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
悪性腫瘍の治療において、抗腫瘍薬ドキソルビシンによる心毒性は大きな課題であるが、その分子機構には未解明な点が多い。RNA制御因子CCR4-NOT複合体は心機能の維持に不可欠であるが、申請者らは予備的検討から、その構成因子CNOT3のヘテロ欠損がドキソルビシン誘発性心筋症に対し抵抗性を示すこと、さらには腸や肝臓の障害抑制にも関与している可能性を見出した。そこで本研究では、CNOT3を介したドキソルビシン誘発性心筋傷害の分子機構と、心臓を起点とした多臓器障害のメカニズムの解明を目指す。