Research Project
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
がん悪液質は骨格筋量および筋力の低下を伴う体重減少を特徴とするがん合併症である。日常動作の制限により患者の生活の質(QOL)を低下させるだけでなく、治療効果や生命予後自体にも大きく影響することが問題とされ、予防法・治療法の確立が強く望まれている。一方、糖尿病治療薬は血糖低下を主作用とするが、複数臓器の保護作用や、ミトコンドリア機能改善、筋力維持、免疫系の調節など多面的な効果を示すことから、注目を集めている。本研究では、細胞および動物モデルを活用した基礎研究とがん患者を対象とした広報誌的臨床研究を実施することで、糖尿病治療薬によるがん悪液質改善作用と、がん治療に与える影響を明らかにする。