Research Project
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
多発性硬化症(MS)は若年成人に好発する中枢性炎症性脱髄疾患であり、その病態発現には多様な免疫細胞の関与が知られているが、主に自己抗原反応性T細胞が重要な役割を果たす。一方、申請者は、T細胞刺激によりGPR3が発現上昇し、活性化T細胞抑制に寄与することを見出した。近年、MS病態予後不良とGPR3の関連性が指摘されたが、GPR3がT細胞機能やMS病態に与える影響は不明である。本研究では、T細胞におけるGPR3発現に着目し、マウスMS病態モデルを用いてGPR3発現が病態に与える影響を多角的に検討することで、将来のMS治療や臨床バイオマーカー応用へ進む科学的基盤を確立する。