Research Project
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
多発性硬化症の病態として、活性化したリンパ球が、血液脳関門 (BBB)を破壊し中枢神経内に浸潤し炎症性の脱髄および軸索障害を来すことが想定されている。申請者は、単球系細胞から産生されるIL-19がMSの疾患モデルであるEAEマウスにおいて高い疾患抑制効果を示すことを発見した。IL-19投与群では、グリア炎症の抑制のみならず、リンパ球・マクロファージのCNS内浸潤が抑制され、IL-19がBBBの恒常性維持にも関与している可能性が示唆された。本研究では、IL-19によるBBBの恒常性制御機構について基盤的研究を行い、IL-19を、グリア炎症抑制のみならずBBBを標的とした新規治療法として確立する。