Research Project
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
高齢化が進行する本邦において、膵癌の病態解明と克服は大きな課題である。膵癌は膵管上皮における様々な遺伝子異常の蓄積により発生するが、個体の老化や癌関連間質細胞による微小環境形成、慢性炎症による影響は発癌や癌進展に促進的な影響を及ぼす。これらの発癌プロセスを解明することで、発癌抑制を目的とした新たな治療標的を見出すことが期待される。近年確立されたオルガノイド培養技術は組織幹細胞の観点から様々な病態解明に有用とされ、膵癌研究にも広く応用されつつある。本研究の目的は、オルガノイド培養技術を用い老化・慢性炎症による膵発癌機序を解明し、新規治療法開発の基礎を築くことである。