Research Project
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
世界的な心不全有病率の増加は社会的な問題となっている。既存の心不全標準治療薬は、主に左心機能低下の病態を対象としたものである。一方、右心機能の低下は左心機能とは独立した予後不良因子であるにもかかわらず、右心機能低下に対する標準治療は皆無である。これまでに我々のグループ含め様々な研究は、右心室組織全体を用いて右心不全に特徴的なシグナル経路を報告しているが、どの細胞種がどのような遺伝子変動を呈した結果、そのシグナル経路の変動につながるのかについては不明である。本研究では、単一細胞解析の手法を用いて不全右室に特徴的な変化をより詳細に観察し、その結果からより右心不全に特異的な治療ターゲットを絞り込む。