Research Project
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
世界中の心臓疾患は増加している。心不全は悪性腫瘍に勝るとも劣らない予後不良な病態であり、その発症予防および治療に向けた取り組みが重要である。心臓外科領域において、手術中の心筋虚血が心不全悪化の大きな要因となることから、虚血再灌流障害を抑制することこそ大きな進歩への転機となり、心筋保護液の開発、改良がなされてきている。さらに末期重症心不全患者に対する心臓移植への期待は、虚血再灌流問題の解決により飛躍的に高まると言える。本研究は、心筋細胞保護作用を有するサイトカインであるインターロイキン-11 (IL-11) を用いて、心不全の発症・増悪予防法を確立することを目的とする。