Research Project
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
現代社会においては、多くの人々が慢性的な疲労感に悩まされ、本来のパフォーマンスを十分に発揮できない状況にある。こうした疲労を適切にコントロールするためには、疲労状態を調節する分子機構の解明が不可欠である。しかし、これまでに疲労状態と相関すると報告されている多くの因子について、疲労状態を直接的に誘導する中心的な役割を担うのかどうかは、十分に検証されていない。本研究では、末梢組織の代謝状態に注目し、その機能的変化と全身の疲労状態の因果関係をシステマチックに明らかにする。これにより、末梢での疲労発生の分子機構と、中枢における疲労状態誘導の神経機構を解明し、疲労制御に向けた新たなアプローチを提示する。