マイクロ・マグネティックキャラクタリゼーションによる高温劣化損傷機構の解明
Project/Area Number |
26420037
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Research Field |
Materials/Mechanics of materials
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Research Institution | National Institute of Advanced Industrial Science and Technology |
Principal Investigator |
鈴木 隆之 国立研究開発法人産業技術総合研究所, 先進製造プロセス研究部門, 研究グループ長 (40357299)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2015-03-31
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Project Status |
Discontinued (Fiscal Year 2014)
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Budget Amount *help |
¥5,070,000 (Direct Cost: ¥3,900,000、Indirect Cost: ¥1,170,000)
Fiscal Year 2016: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2015: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
Fiscal Year 2014: ¥2,080,000 (Direct Cost: ¥1,600,000、Indirect Cost: ¥480,000)
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Keywords | 材料設計 / プロセス / 物性 / 評価 / 高温疲労 / 磁気特性 / 磁気力顕微鏡 / マイクロ・マグネティックキャラクタリゼーション |
Outline of Annual Research Achievements |
高温機器の長期信頼性確保は重要な課題であり、その劣化損傷機構の解明が求められている。本研究では高温劣化損傷の磁気特性の変化をマイクロ・マグネティックキャラクタリゼーションにより測定し、その劣化損傷機構を解明することを目的とした。材料には高クロム鋼を用い、600℃大気中において高温引張試験、高温疲労試験を行った。磁気特性の評価には、交流式B-Hアナライザと単板磁気特性評価装置を組み合わせた微小領域B-H特性評価装置を用いた。本装置は薄板であれば試験片形状のままで直接B-H特性を評価することができる。高温疲労試験においては、劣化損傷が進捗する場合は、B-H特性は劣化損傷とともに変化し、振幅比透磁率、残留磁化が低下した。また、微小き裂の発生、進展により最大磁束密度も低下した。一方、劣化損傷が進捗しない場合は、B-H特性はほとんど変化せず、振幅比透磁率、残留磁化、最大磁束密度もほぼ一定であった。このように劣化損傷の程度、疲労き裂の発生、進展も微小領域のB-H特性と対応していることがわかった。また、磁気力顕微鏡を用いて、高温引張試験片、高温疲労試験片の磁区観察を行った。高温引張試験片では、破断面に近づくにつれ磁区の寸法は減少すること、特に破断面近傍では磁区の寸法が著しく減少することがわかった。高温疲労試験片では、劣化損傷、微小き裂が生じた場合に、そのき裂近傍を測定した。高温引張試験片の場合と比較して、その程度の差は少ないものの、き裂近傍では磁区寸法が減少している箇所もあることが確認された。以上のように、高温劣化損傷のB-H特性評価、磁区形状評価等のマイクロ・マグネティックキャラクタリゼーションを行うことにより、今後さらにデータを蓄積していく必要はあるものの、その劣化損傷機構を解明することが可能であることがわかった。
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Report
(1 results)
Research Products
(2 results)