Research Project
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
筋萎縮には、遺伝子制御系、エネルギー代謝系、タンパク質合成・分解系、細胞内シグナル系など様々な要因が関与する。本研究では廃用性筋萎縮モデルのひとつである座骨神経切除前後で筋組織に発現している全遺伝子の種類と発現量を網羅的に解析できるトランスクリプトーム解析RNA-Seqから、筋萎縮前後の転写産物の全体像を明らかにすることを目的として研究を行った。多くの筋萎縮研究では萎縮が進行している状態を研究対象としている。そこで本研究では、ほとんど注目されてこなかった"筋萎縮がそれ以上進行しないステージ"に着目をして検討を実施した。筋萎縮のマーカー分子として知られるAtrogin-1は、萎縮が進行している除神経後1週間までは急激に増加するが、萎縮率が低下する14日目からは処理前のレベルに戻ることが知られている(Sachcek et al. 2007)。【平成27年度の研究成果】我々はまず、マウスの大腿部に走行する座骨神経を外科的に切除したのち、下腿部を中心とした下肢の筋サイズがどのように推移するかを小動物用X線CTスキャン装置を使って35日間にわたり解析した。その結果21日目以降、筋のサイズはほぼ一定となった。従って除神経35日後は筋萎縮が十分平衡に達した時期と判断した。除神経後35日間経過した筋組織(長趾伸筋、ヒラメ筋)を取り出し、RNAを抽出した。続いて、バイオアナライザーを用いてRNAの品質チェックを行い(RIN 8.0以上)、いくつかのマーカー遺伝子の発現をリアルタイムPCRでチェックした後、次世代シークエンサーによるトランスクリプトーム解析RNA-Seqを行った。シーケンス作業は完了し、現在このシーケンスデータを解析ツールを用いて、まとめている段階である。今後、萎縮後の筋サイズを規定する遺伝子等が同定されると期待される。
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