プラズモニック・ナノ構造によるマイクロ物体の位置・姿勢制御
Project/Area Number |
26630031
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Research Category |
Grant-in-Aid for Challenging Exploratory Research
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Research Field |
Production engineering/Processing studies
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Research Institution | The Institute of Physical and Chemical Research |
Principal Investigator |
加藤 純一 独立行政法人理化学研究所, 光量子工学研究領域, 先任研究員 (70177450)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2016-03-31
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Project Status |
Discontinued (Fiscal Year 2014)
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Budget Amount *help |
¥3,770,000 (Direct Cost: ¥2,900,000、Indirect Cost: ¥870,000)
Fiscal Year 2015: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2014: ¥2,730,000 (Direct Cost: ¥2,100,000、Indirect Cost: ¥630,000)
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Keywords | 金属ナノ構造 / 局在プラズモン共鳴 / 光トラッピング / 微小物体ハンドリング |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では,近年様々な手法で化学合成が可能となった金属・誘電体ナノ粒子・ロッド・ワイヤなどのナノ・マイクロ素材を,光放射圧を利用し、狙った位置に必要な姿勢で固定し,さらに自由にハンドリングする手法の実現を目指している.そのため貴金属のナノアンテナ構造間ギャップに光励起される局在表面プラズモン電場の勾配力を利用する,微小物質の位置・姿勢制御を行う光ハンドリング法をプラズモンクリッピング法として提案している. その原理の確認および捕捉力などの評価のために、まず,約400 nm径のドットを数十nmのギャップを介してアレイ化したアンテナ構造について、そのアレンジメントやギャップ間隔、金属厚などのパラメータについて,入射波長に対して有限差分時間領域(FDTD)法に基づく数値計算によりその電場励起条件の最適化を行った.さらに,設計した銀アンテナ構造を集束イオンビーム(FIB)加工法により実際に試作し,その構造により790 nm の近赤外ビーム (数百mW)による背面照射条件下で,数百nmの誘電体微小物体のクリッピング作用が実際に生じることを確認した.ここでは、ビームを殆ど収束することなく物体捕捉できることが確認できた。また、現在、構造の最小単位である金属ドットを円盤状にしたときにギャップ電場により誘起される特異な六重極子モードを用いたさらに強固な物体捕捉手法の開発を進めており、円盤アレイを放射状に配置した構造により入射ビームの直線偏光の回転に伴った物体の方位制御も可能であることを確認した。今後、より最適な共鳴条件の探索とその際に生じる捕捉力の評価などを行い、様々な形状の構造の試作により微小物体の自在なハンドリング手法の確立を目指していく。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究で目指す金属ナノ構造間ギャップに生じる光励起プラズモン電場によりマイクロ物体の捕捉が可能であること、および入射偏光に応じた物体の姿勢制御が行える可能性が示せ、初年度としての予定していた原理確認が行えたため、おおむね順調に進展していると考える。特に、収束イオンビーム加工法による銀マイクロ構造の作成技術についてのスキルの蓄積ができ、数値計算と実際の実験によるその評価を行う一連の流れが確立されつつある。また、様々なアンテナ構造の数値計算を行って言う中で、薄い金属ナノディスク構造にギャップを介して六重極子モードを励起でき、そのモードが近赤外域の波長において比較的強い捕捉力を得るために有用であることを見出した点も、今後の展開において有意義な成果である。
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Strategy for Future Research Activity |
現段階で、数値計算で期待されるほどの捕捉力が得られているような結果となっていないため、捕捉力の評価を通じてどこまで強い捕捉力が得られるかを確認し、構造の最適化を図る必要があることがわかっていた。そのため、さらなる実験的検討が必要となる。また、得られる捕捉力の強さに応じて動作環境についてもいろいろ検討の幅が広がり、例えば空気中や真空中における微小物体捕捉、姿勢制御を行う可能性についても検討を行って行きたい。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
最終的な評価を行うための実験装置の試作のための個別の部品等の購入および試作・実験のための消耗品費として使用する。
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Report
(1 results)
Research Products
(5 results)