コガネムシの構造色発色を支える分子機構/遺伝子基盤の解明
Project/Area Number |
26660275
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Research Category |
Grant-in-Aid for Challenging Exploratory Research
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Research Field |
Insect science
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Research Institution | National Institute of Agrobiological Sciences |
Principal Investigator |
神村 学 国立研究開発法人農業生物資源研究所, 昆虫成長制御研究ユニット, 主任研究員 (60370649)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
石川 謙 東京工業大学, その他部局等, 准教授 (10176159)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2016-03-31
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Project Status |
Discontinued (Fiscal Year 2015)
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Budget Amount *help |
¥3,900,000 (Direct Cost: ¥3,000,000、Indirect Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2016: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2015: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2014: ¥1,820,000 (Direct Cost: ¥1,400,000、Indirect Cost: ¥420,000)
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Keywords | 構造色 / コガネムシ / コレステリック液晶 / 円偏光 |
Outline of Annual Research Achievements |
昆虫が持つ多彩な構造色は、特殊な光学特性を持つ微細構造から生じる。しかし、昆虫がそのような発色構造を作り出す詳しいメカニズムは分かっていない。コガネムシ類は、自然界でも非常に珍しいコレステリック液晶による円偏光のある構造色を持つ。また、RNAiがよく効くことに加え、申請者は簡便な遺伝子導入技術の開発にも成功している。そこで本研究では、コガネムシの構造色を生み出す分子機構/遺伝子基盤を解明することを目的として、ナミハナムグリを材料に用い、①構造色を持つ組織で特異的に発現する遺伝子を探索した後、②それらのRNAiや過剰発現実験により実際に構造色発色に関わる遺伝子を同定する。 まず、黒眼期の蛹および前成虫のナミハナムグリ(Cetonia pilifera)の前翅、後翅、胸部背面、胸部腹面、腹部背面、背部背面の6種類の組織からRNAを抽出し、RNA-seq解析を行ったところ、つや消し構造色が見られる2種類の組織(前翅と胸部背面)では発現するが他の4組織では発現しない遺伝子、また、コレステリック液晶構造色が見られる4種の組織(前翅、胸部背面に加えて胸部腹面と背部背面)では発現するが後翅と腹部背面では発現しない遺伝子がそれぞれ複数得られた。さらに、これらの遺伝子の発現をRT-PCRで調べ、その発現の組織特異性を確認した。また、他の虫で皮膚の硬化に関わることが分かっているlaccase 2、色素色発色に関わることが分かっているebony, yellowなどの遺伝子も構造色が見られる様々な組織で発現していることがわかった。 次に、laccase 2遺伝子のRNAiをナミハナムグリの蛹期で行ったところ、成虫の皮膚の硬化が抑えられると同時に皮膚の着色も抑えられ、構造色発色にlaccase 2を介した皮膚の硬化が必要であることが分かった。他の遺伝子の機能解析実験は現在進行中である。
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Report
(2 results)
Research Products
(1 results)