Budget Amount *help |
¥3,770,000 (Direct Cost: ¥2,900,000、Indirect Cost: ¥870,000)
Fiscal Year 2016: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2015: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2014: ¥1,690,000 (Direct Cost: ¥1,300,000、Indirect Cost: ¥390,000)
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Outline of Annual Research Achievements |
われわれは,閉塞性睡眠時無呼吸症候群(OSAS)を引き起こす肥大した扁桃に濾胞ヘルパーT細胞(TFH細胞)が多数存在することを認め,さらにそのTFH細胞は,リンパ濾胞胚中心形成と特異的抗体産生を制御する転写因子BOB1(POU2AF1,OBF1)が高発現している事実を見出した.TFH細胞は抗原特異的な免疫の成立に深く関わり,他のヘルパーT細胞への分化の遷移細胞としての機能も指摘されている. 本研究ではBOB1遷移TFH細胞の機能とOSAS病態との関連性について解析し,得られた結果をOSASの新たな治療法開発に結びつけることを目的とした. TFH細胞の新規制御因子としてBOB1の機能について検討した.まずヒト扁桃から得たナイーブT細胞にレンチウィルスを用いてBOB1遺伝子導入の実験を施行し,導入された細胞をフローサイトメーターで解析した.解析の結果,遺伝子導入によりTFH細胞への分化は認めなかった.次にBOB1遺伝子欠損マウスを用いて,BOB1のTFH細胞における役割について検討した.その結果,BOB1がT細胞抗原受容体に対する感受性に関与し,TFH細胞の割合や細胞数の調節を制御している可能性を見出した. 今後,BOB1に着目したTFH細胞の研究をさらに進めることは,扁桃肥大に起因するOSASの新たな治療戦略ならびに免疫アレルギー疾患の病態解明に向けた,新たな展開が期待される.
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