Budget Amount *help |
¥3,640,000 (Direct Cost: ¥2,800,000、Indirect Cost: ¥840,000)
Fiscal Year 2015: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2014: ¥2,600,000 (Direct Cost: ¥2,000,000、Indirect Cost: ¥600,000)
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Outline of Annual Research Achievements |
【研究方法】Wistarラットを用いて、生理食塩水(Control)、Nitrite(0.015, 0.15, 1.5 mg/kg)、Nitrite 0.15 mg/kgと共にcPTIOあるいはAllopurinolを腹腔内投与した。次に冠動脈左前下行枝(LAD)を30分間結紮することで心虚血モデルとし、不整脈の重症度を先行研究に従いスコア化(高いほど重症)し評価した。またNitriteの抗不整脈作用機序を明らかにするために、心筋Gap Junctionの主要蛋白であるコネキシン43(Cx43)に着目し、虚血傷害によるCx43脱リン酸化をウエスタンブロット法にて評価した。
【結果及び考察】Nitrite 0.15 mg/kg群の不整脈スコアは、Control群・Nitrite 0.015 mg/kg群およびNitrite 1.5 mg/kg群に比して有意に低下した。これらの結果から、Nitriteは虚血誘発性心室性不整脈を抑制することと、その効果-濃度関係は、他臓器に対する保護効果で示されているのと同様に、直線ではなくU-shape状の関係を示すことが明らかになった。さらにこの抗不整脈作用は、cPTIOおよびAllopurinolの投与によって棄却されたことから、XORを介してNitriteから還元されたNOによって発揮されていることが示唆される。またリン酸化Cx43はControl群に比して0.15 mg/kg Nitrite群で有意に保たれた。よってNitriteの抗不整脈作用は、虚血によるCx43の脱リン酸化すなわちGap Junctionの質的変化を抑制するという機序が考えられた。
【結論】Nitrite(0.15 mg/kg)はCx43蛋白の脱リン酸化を防ぎ、ラット虚血誘発性心室性不整脈を抑制する。その機序として、XORによって還元されたNOの作用が示唆された。
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