Research Project
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
昨年度作成した3つの動物モデル、①骨延長群 (gradual distraction群):延長速度(0.2mm/12h x 10 days; total 4.0 mm)。②急速拡大群(critical defect群):骨切り後、創外固定装置で4mmの欠損を作製、固定。③中間群(sub-critical defect群):骨切り後、創外固定装置で2mmの欠損を作製、固定。以上の3群の延長組織、骨間隙の組織を取り出し、培養を行った。代表的な幹細胞マーカー、血液系細胞を除外するLineageマーカーを用いてフローサイトメトリーを行った。すべての群の細胞集団から、いわゆる間葉系幹細胞の集団が認められた。さらにこれらの細胞を分離培養し、多分化能を解析するため、骨、軟骨、脂肪分化誘導培地で培養した。3群から分離培養された細胞は骨、軟骨、脂肪分化能を有する間葉系幹細胞を含むことが明らかとなった。すべての実験群から間葉系幹細胞の集団が得られたことより、骨形成がされるかどうかは間葉系幹細胞の有無が問題ではなく、細胞を骨形成性細胞に導くシグナルによることが示唆された。