国家成立期における玉類の流通と社会変化の因果関係に関する考古学的研究
Project/Area Number |
26884030
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Research Category |
Grant-in-Aid for Research Activity Start-up
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Archaeology
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Research Institution | Nara Women's University |
Principal Investigator |
大賀 克彦 奈良女子大学, 古代学学術研究センター, 特任講師 (70737527)
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Project Period (FY) |
2014-08-29 – 2015-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2014)
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Budget Amount *help |
¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2014: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
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Keywords | 考古学 / 考古科学 / 玉類 / 流通 |
Outline of Annual Research Achievements |
九州方面で2回、山陰、関東、東北方面で各1回、発掘調査によって出土した資料の所蔵機関を訪問して、弥生~古墳時代の墳墓から出土した玉類の観察を行い、材質や法量についてのデータを収集した。その結果、各地域において流通していた玉類の構成や比率を提示するためのデータを多く追加することができた。特に注目される知見としては、①弥生時代後期中葉~後葉の北部九州において出現する多様なガラス製小玉の間に、出現時期の相違や流通量の地域差が認められる可能性が高いことが判明した、②関東周辺において、土器と共伴して出土した玉類のデータが追加できたことから、時期的な変化についての理解がより確実なものとなった、③山陰では、弥生時代中期に溯って、生産地が判明していない水晶製玉類の流通が認められた、などが挙げられる。まだ、未調査資料が多く残っているので、さらに基礎的な調査を継続し、玉類の流通状況の変遷を明確にしていく予定である。 一方、いくつかのガラス製玉類について、鉛同位体比の分析を外注した。まず、これまで日本列島出土品としては分析例がなかったナトロンガラスに関しては、着色剤として使用されたコバルト原料が、イラン産と考えられているものと類似した鉛同位体比を持つことが判明した。また、時期的に連続し、製作技法や着色剤の選択も共通する高アルミナタイプのカリガラスと高アルミナタイプのソーダガラスでは、着色剤として使用された銅の原産地が全く異なることが明らかとなった。
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Research Progress Status |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Report
(1 results)
Research Products
(6 results)