天然変性タンパク質の動的構造と機能発現機構の分子論的解明
Project/Area Number |
26888019
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Research Category |
Grant-in-Aid for Research Activity Start-up
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Physical chemistry
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Research Institution | Institute for Molecular Science |
Principal Investigator |
森 俊文 分子科学研究所, 理論・計算分子科学研究領域, 助教 (20732043)
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Project Period (FY) |
2014-08-29 – 2015-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2014)
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Budget Amount *help |
¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2014: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
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Keywords | 構造変化ダイナミクス / 自由エネルギー / 分子シミュレーション / WWドメイン / フォールディング |
Outline of Annual Research Achievements |
タンパク質は非常に多くの自由度を持つ。このような多自由度系のトラジェクトリの解析では、解析を行う変数の取り方によって現象の見え方が変わってくるため、どのような変数について解析を行うかが重要となるが、これまで座標の選び方に関する有効な指針は確立していない。 本研究では、ダイナミクスの時間スケールに着目して、多自由度系のトラジェクトリから遅いダイナミクスを表す座標を選び出す手法として、時間相関関数行列の構築と対角化に基づく新たなアプローチを開発した。また、この手法を用いてFiP35 WWドメインのフォールディング/アンフォールディングのダイナミクスの解析を行った。この解析にはD. Shawらによる100 マイクロ秒の全原子シミュレーションのトラジェクトリ(D. Shaw et al., Science 330, 341 (2010))を用いた。 この結果、本手法により一番遅いモードとして、実験結果や過去の解析で得られた時間スケールとよく一致した、FiP35タンパク質全体のフォールディング/アンフォールディング過程を表す座標を抽出することに成功した。また、このモードに沿った構造変化の解析より、フォールディング過程では2つのβシートのうち片方のみが形成された中間状態が存在することや、このダイナミクスが不均一性を示すことを明らかにした。さらに他のモードとカップルした詳細なダイナミクスを調べることで、ミスフォールディング状態や、異なる経路がトラジェクトリに含まれることを見出し、これらがFiP35タンパク質の不均一なフォールディング/アンフォールディング過程のダイナミクスを生み出していることを明らかにした。
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Research Progress Status |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Report
(1 results)
Research Products
(3 results)