バイアスリガンドによるGPCRのシグナル伝達制御機構の解明
Project/Area Number |
26893041
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Research Category |
Grant-in-Aid for Research Activity Start-up
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Physical pharmacy
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
幸福 裕 東京大学, 大学院薬学系研究科(薬学部), 特任助教 (80737940)
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Project Period (FY) |
2014-08-29 – 2015-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2014)
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Budget Amount *help |
¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2014: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
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Keywords | 核磁気共鳴法 / Gタンパク質共役型受容体 / 安定同位体標識 / 膜タンパク質 / 構造生物学 |
Outline of Annual Research Achievements |
創薬標的分子として重要なGタンパク質共役型受容体 (GPCR) の一種であるβ2アドレナリン受容体 (β2AR) を、再構成高密度リポタンパク質(rHDL)の脂質二重膜に再構成した。これを用いて、様々な薬剤について、Gタンパク質およびアレスチンを介したシグナル伝達経路の活性化能を独立に定量するアッセイ系を構築した。 β2ARのメチオニンメチル基を13C標識し、その周囲を2H標識した試料の調製に成功した。この試料を用いて界面活性剤ドデシルマルトシド中でのNMR解析をおこなった結果、β2ARの細胞内側に存在するM215由来のNMRシグナルを様々な薬剤結合状態で高感度に観測することに初めて成功した。 アレスチンを介したシグナル伝達経路のみを選択的に活性化する薬剤であるカルベジロールが結合したβ2ARのNMR解析をおこなった。その結果、M215由来のNMRシグナルの化学シフトは、すべてのシグナル伝達経路を活性化する、通常のリガンドと異なっていることが分かった。 カルベジロールを含む様々な薬剤について、M215由来のNMRシグナルの化学シフトと、Gタンパク質およびアレスチンを介したシグナル伝達経路の活性化能の対応を解析した。この結果から、β2ARはGタンパク質を選択的に活性化する構造とアレスチンを選択的に活性化する構造の平衡にあること、カルベジロール結合状態では、その平衡がアレスチンを選択的に活性化する構造に偏っていると結論した。
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Research Progress Status |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Report
(1 results)
Research Products
(4 results)