タブレット端末とSNSでの言語活動が可能にする中等教育国語科学習方法の実践と検証
Project/Area Number |
26908038
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Scientists
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
教科教育学Ⅰ(文科系)
|
Research Institution | Nara Women's University |
Principal Investigator |
二田 貴広 奈良女子大学, 附属中等教育学校, 教員
|
Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2015-03-31
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2014)
|
Budget Amount *help |
¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 2014: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
|
Keywords | ICT活用 / SNS活用 / メタ認知 |
Outline of Annual Research Achievements |
〈本研究の実施方法〉 本研究では、中等教育の国語科での、評論文の読解に基づく意見の表明と討論をおこなう学習活動紙での資料共有と対面での発表・意見交換を用いた、いわゆる従来型の学習方法(以下、従来型)と、タブレット型端末での資料共有と教育向けSNSであるednityでの発表・意見交換を行う学習方法(以下、ICT活用型)との比較検討を行った。 従来型学習活動では、上記の学習活動を紙のワークシートへの記述とワークシートの縮小印刷配布によるクラス全員分の要約・意見の共有、クラス全員で聞く状態での対面での意見交換で実施した。ICT活用型学習活動では、紙のワークシートをデジタル化し、クラス全員でのSNSでの意見交換で実施した。 従来型、ICT活用型のどちらか一方に生徒を取り組ませた後、記述型の無記名アンケートにより「自己の意見の改変度」「この学習活動の課題点」などを記述させて定性的な比較検証を実施した。また従来型とICT活用型の双方を生徒に取り組ませた後、5段階評価のアンケートにより「学習活動への興味や関心」「学習活動の継続意欲」などを問い、定量的な比較検証を行った結果、下記のような研究成果が得られた。 〈研究の成果〉 1, ICT活用型の学習方法では、沢山の情報を複合して意見を構築したり、それぞれの情報に含まれたメリットやデメリットの分析から、よりよいアイディアを生み出したりできる。 2, 従来型の学習方法では、情報の内容を深く吟味しつつ価値観やとらえ方を詳細に相対化していく分析的能力が培われる。 3, ICT活用型の学習方法では、内容の吟味無しに意味の「切り貼り」がなされる恐れがある。 4, 従来型の学習方法では、比較による批判や肯定といった二項対立に終始してしまう恐れがある。 5, 上記より、双方を組み合わせたより効果的な学習方法が、エビデンスに支えられた形で作り出せ、かつカリキュラムも同様にデザインすることができるようになることがはっきりとした。
|
Report
(1 results)
Research Products
(4 results)