Project/Area Number |
26925010
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Scientists
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
農学・水産学
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
城 夕香 東京大学, 大学院農学生命科学研究科, 技術専門職員
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2015-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2014)
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Budget Amount *help |
¥500,000 (Direct Cost: ¥500,000)
Fiscal Year 2014: ¥500,000 (Direct Cost: ¥500,000)
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Keywords | 海産白点病 / 魚体侵入期虫体 / セロント |
Outline of Annual Research Achievements |
海産白点病を引き起こす白点虫の魚体侵入期虫体(以下、セロント)は運動能力が低く水底付近に多く分布していることがわかっている。そこで本研究では、水槽内での再感染を軽減する目的で、虫体が速やかに排出されるように排水口を水底に設置し、水槽内をスクリーンで上下に区切り、飼育魚がセロントに触れる機会を減らす水槽を考案した。このような水槽によって被害の軽減が可能であろうと考え、その検証を行った。まず、マダイを飼育する水槽を3グループ作った。一つのグループは、1トン水槽の底面から20cm上部にスクリーンを設置し、水底から排水した。昼間の流水量10L/minとし、セロントが現れる夜間の流水量は20L/minとした。通気量は5L/minとした。(以下、Aグループ)。二つ目のグループは、Aグループと同じ仕様の水槽を設け、通水量を昼間、夜間ともに10L/minとした(以下、Bグループ)。加えて、もっとも白点病にかかりやすいと予想される水槽として、1トン水槽にスクリーンは設置せず、オーバーフローによる排水、流水量は昼間夜間ともに10L/min、通空気量は5L/minに維持した(以下、Cグループ)。各グループに3水槽ずつ合計9水槽を準備し、それぞれの水槽にマダイを33尾ずつ収容し、さらに白点虫に感染したマダイを3尾ずつ追加し、9日間給餌飼育を行った。 その結果、Aグループが最も感染し、次いでBグループ、最も感染しなかったのはCグループとなり、当初の予想とは逆の結果となった。スクリーンへの藻類の大量付着が観察されたことから、本来スクリーンには付着しない虫体のシストが付着したのではないかと考えられる。そのために、スクリーンが設置された水槽の方がよりセロントが魚体の近くから発生するため、A, Bグループでの感染が進んだものと推察される。このようなスクリーンを用いた水槽の改良においては、スクリーンの定期的取り替えや清掃が重要である。
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