Project/Area Number |
26929001
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Scientists
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
薬学Ⅳ
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Research Institution | Gifu University |
Principal Investigator |
飯原 大稔 岐阜大学, 医学部附属病院薬剤部, 薬剤主任
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2015-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2014)
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Budget Amount *help |
¥500,000 (Direct Cost: ¥500,000)
Fiscal Year 2014: ¥500,000 (Direct Cost: ¥500,000)
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Keywords | 放射線食道炎 / プラプレジンク / アルギン酸ナトリウム |
Outline of Annual Research Achievements |
【目的】 非小細胞肺癌の集学的治療において化学放射線同時併用療法(concurrent chemoradiotherapy : CCRT)は重要な役割を果たしているが、合併症として高頻度に発現する食道炎は治療遅延の原因となるだけでなく患者のQOLを低下させる。我々は胃潰瘍治療薬のポラプレジンク(Polaprezinc : PZ)が頭頚部癌に対する放射線治療による口内炎に対して顕著な予防効果を示すことを既に報告した。本研究では肺癌に対するCCRTによる食道炎の発現に対するPZの効果を検討した。 【方法】 2012年1月~2013年12月に当院呼吸器内科にて、カルボプラチン+パクリタキセルによる化学療法に胸部放射線治療を同時併用された患者を対象とした。食道炎の予防として、対照群ではアルギン酸ナトリウム(AG)液を毎食前に、水酸化アルミニウムゲル+水酸化マグネシウム配合液を食間に、PZ治療群はAG液60mLにPZを150mgを懸濁し毎食前に、水酸化アルミニウムゲル+水酸化マグネシウム配合液を食間に投与した(PZ群)。 食道炎の予防効果としてGrade2以上の発現率と発現日を評価した。CCRTの治療評価として奏効率と有害事象の発現率を調査した。有害事象はCTCAE v.4.0に基づいて評価した。 【結果】 対照群12例、PZ群15例であった。Grade2以上の食道炎の発現率は、対照群で75.0%、PZ群で46.7%でありPZ群で低下する傾向が認められた(P=0.2388)。発現日の中央値は、対照群で20日、PZ群で36日と有意に延長された(P=0.0156)。治療効果および食道炎以外の副作用の発現においては両群間に差はなかった。 【結論】 PZは非小細胞肺癌のCCRTにおいて治療効果、副作用には影響を与えず、Grade2以上の食道炎の発現率は有意に低下させなかったが、発現時期を有意に延長させることが明らかとなった。
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